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世界ワンプレート紀行①タイ編&日本編

執筆者の写真: みずき書林みずき書林

毎日ごはんを作るのもたいへんですね。


家にいることも多くなって、なんとか楽して料理をしたいと思って暮らしていたら、以下のような仮説を思いつきました。


「その国で一番メジャーな料理は簡単なはずだ」


たとえば外でランチを食べるときに、ザ・定番みたいなランチメニューってありますね。

そういった料理は、


1.毎日作るんだから簡単

2.たくさんオーダーされるんだから片付けも楽

3.ランチでばんばん出るんだからリーズナブル

4.それだけで一食分になるから栄養価もそこそこ


なのではないか。

というわけで、初心に帰って、各国料理の有名・定番メニューを作ってみることにしました。

これを機に、①楽して作れて、②コスパがよくて、③ワンプレートで完結するから片付けも楽、みたいなバリエーションを増やしたい。

イタリアンでいえば、アンティパスト→プリモ→セコンドみたいなヤヤこしいコースではなく、パスタ一発・終わり。みたいな洋麺屋五右衛門的な料理のことですね。



〈タイ編―ガパオライス〉


初回はタイ料理。

わが国でタイの定番ワンプレ料理といえば、ガパオとカオマンガイの一騎打ちです。

グリーンカレーとかトムヤムクンとかもあるけど。そして店でよく頼むのはカオマンガイなんだけど、ここはガパオをチョイス。

なぜなら目玉焼きが乗ってるから。


・鶏ひき肉

・パプリカ

・バジル

・たまねぎ

・卵

・豆板醤、オイスターソース、ナンプラーほか調味料


と食材もいたってシンプル。

調味料はややマイナー系だけど、こういうものは一回買っておくといろいろ使い回せて重宝します。

レシピはググればいくらでも出てくるので、いちいち載せません。

調理時間は20分もあれば十分。

調理器具もフライパンと包丁とまな板があればできる。

(時間と器具は米を炊くプロセスは除くってことで)


簡単さ★★★★★

満腹度★★★★☆

栄 養★★★★☆


まあ、バジルを炒めすぎないほうが美味しい、というくらいで難易度は最高レベルに最低だ。

栄養は、パプリカとバジルと玉ねぎが入っているだけでこんなに高得点を叩きだしてしまうのが、悲しいといえば悲しい。栄養バランスの面は、今後もあまり期待できないかも……。結局のところ、ワンプレランチは炭水化物とたんぱく質で出来ている。

きゅうりが添えてあるだけのカオマンガイよりはまだまし、というレベル。

しかし、ナンプラーとかバジルとか、幸福になる香りがします。



〈日本編―親子丼〉


日本を代表するワンプレートはなにか。

まあいろいろ意見はあるでしょうが、好みで親子丼をチョイス。

かつ丼は一回揚げてから卵とじにしないとけない。その時点で「①楽して作れる」という条件がアウト。

海鮮丼は②コスパが悪い。寿司など土俵にも上がれません。

蕎麦やうどんという手もあるけれど、自宅で蕎麦打ちなんかやった日には、粉だらけになって、③片付けがちょう面倒である。


その点、鶏肉と卵と玉ねぎなどがあればなんとかなっちゃう親子丼は、やはり地味ながら日本代表に相応しいのではないでしょうか。

調理器具も小さなフライパンと包丁とまな板があればオケー。


簡単さ★★★☆☆

栄 養★★☆☆☆

卵うまし★★★★★


半熟系卵料理は、固くなっちゃうと美味しさ半減だから、まあ難易度は比較的高いほうでしょう。卵を流し込んでからは目が離せず緊張する。緊張するが固くならずに、あくまでゆるふわ系を目指したい。

栄養価は、野菜がたまねぎだけだから貧弱。残りもののネギを散らしてみたけど、焼け石に水というか、枯れ木も山の賑わいというか、所詮ネギはネギ。

本当の日本代表は、その簡単さと美味しさの両立という意味でも卵かけごはんじゃないかと思うんだけど、TKGはさすがにそれだけで一食にするには弱い。そういう意味でも、親子丼は上位互換といえる。

うまくできたときの満足度は高いです。


余談ですが、高校生のころに、生き別れになった母と子どもが親子丼のなかで悲劇の再会をする、という鶏目線のショートショートを書いたことがあります。


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