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執筆者の写真みずき書林

人肌の未来――タイムトラベル専門書店utoutoVR支店


7月11日(日)11時。


藤岡みなみさん、なかいかおりさん、比留川香さんのタイムトラベル専門書店utoutoのVR店舗のお披露目。


クラスターという、バーチャル空間で遊べるSNSからログイン。


写真をみてもらうのが一番早い。


大勢の人でにぎわう店内。マスクなし&密。真ん中のロボットがぼく。
ZINEも並んでいるし、『なぜ戦争をえがくのか』も並んでいる。
なかいさんの画が飾られている店内。
リアルではありえない天井高。
utoutoの三人がフレームインした瞬間の自撮り。次の瞬間、比留川さんはどこかに駆け去っていった。
偶然出会ったYusuke氏と2ショット。中の人は大学の教員である。

なんというか、未来。

実にタイムトラベル専門書店らしく、みらいのほんやさんである。


ログインすると森の中からスタート。お店の入口に近づいていくと、3人が扉の前で喋りながら出迎えてくれています。

その横を通るときには、なんとなく「こんにちは」とお辞儀をしたくなります。


バーチャル空間なんだからアバター同士がぶつかっても重なっても別にかまわないのだけど、でもやっぱりぶつかるのを避けて、「あ。すいません」みたいな感じで、ある程度の距離をとってしまいます。


この世界を作ったクリエイターのサトウダイスケさん(のアバター)が脇を走り抜けていくと、「ああ……いまの人サトウさんだ……」と目で追ってしまいます。


その気になれば、机や本棚の上に飛び乗ることもできるんだけど、そういう行儀の悪いことは、なんとなくできません。


ようするに、バーチャルなんだけど、普段リアルでやっているような態度をとってしまうのです。


店の外では虫の音が小さく聞こえていて、店内に入るとその音が遠ざかり、BGMがフェードインしてきます。

聞こえないはずのお客さんのざわめきが、高い天井に反響しているような気がしてきます。

嗅げないはずの本の匂いが、木の香りが漂ってくるようです。


ほんとはないんだけど、でもほんとに(ほんとに)ある。

それはまさに、すぐれたSF小説が感じさせてくれる感覚と同じです。

人肌の未来。




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