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執筆者の写真みずき書林

史上で不朽となるか、市場で普及するか


今日も楽しいことがいっぱい(笑)。

いろいろ書きたいことはあるけれど、情報公開できるところから紹介していきます。



11月10日(土)1300より、立命館大学にてシンポジウムがあります。

「日本のファンタジー文化における西洋中世のイメージの源泉と受容」。




本シンポジウムに登壇される3人の方のうち、ふたりは目下編集中の書籍の編者です。

岡本広毅先生と小宮真樹子先生。

来年3月に小社から刊行予定のアーサー王伝説の本で、ダブル編者をつとめてくださっています。


書籍については、特設Twitterも開設して、布教中です。

https://twitter.com/quondam_futurus



ポスターに「学問領域と大衆文化の架橋」とあるとおり、本シンポと編集中の本が共通して狙うポイントは、いわゆるアカデミック・フィールドとポップ・カルチャーのクロスリンクです。カタカナにしただけか。

もっとわかりやすく言えば、アカデミシャンとマニアの境界をうやむやにすることであり、在野のプロフェッショナルと職業的おたくの臨界を突破することです(笑)。

さらにいえば、史上で不朽になることと、市場で普及することの関係性を探ることです(笑)。



もはや社会常識といってもいいことだと思いますが、いわゆる「おたく」という言葉がある種の蔑称として世に出た70~80年代から幾星霜、あのころ内向的で外界に壁があるとされていた「おたく」が、いまや圧倒的に優れたアウトプット力を持っているのは衆目の一致するところでしょう。

かつて無気力で他者との交流に消極的とされてきた「おたく」のほうが、SNSなどの発達にともない、いまや「普通の人」よりもはるかに高い情報発信力をもっています(「おたく」だとか「普通の人」だとかいちいち「 」をつけないといけないのは、その言葉遣いと境界線がすでにあやふやになっていることの証左ですが。いまや「普通の人」のほとんどが、何らかの意味で「オタク」です。そして「オタク」はもはや蔑称でもなんでもありません。「博士」が敬称でもなんでもないのと同じように)。


いまさら言うのも気が引けることですが、大学の先生や研究者は、みなさん何らかの分野のオタです。

教養のある専門家と評されるかトリビアルな知識しか知らないマニアと言われるかは、その分野が世間的に高尚とされているかいないかの差でしかありません。


そしてサブカルチャーとかポップカルチャーとかいわれる分野は、この数十年、その高尚/低俗のフロントラインです。

世間も、それが高尚なのか低俗なのかいまだに決めかねています。

そここそが、「問うこと」としての学問の一番スリリングなところかもしれません。



……なんだか昔懐かしいニューアカのパロディみたいな文章を書いてしまい我ながらどうかと思いますが(苦笑)、ともあれアーサー王伝説と日本のゲームや漫画との関連は、ほんとうにおもしろい。

シンポジウムも濃い内容になるのは間違いありません。



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