5月27日(土)16:00~17:30、大川史織さんと一谷智子さんのトークイベントが開催されます。
一谷智子さんが翻訳したキャシー・ジェトニル=キジナー『開かれたかご マーシャル諸島の浜辺から』(みすず書房)、大川さんの監督作品『タリナイ』というふたつの作品を通して、マーシャル諸島共和国という土地を身近に感じられるイベントになるはずです。
会場は福岡・天神の本屋&カフェ、「本のあるところajiro」。
〒810-0001 福岡県福岡市中央区天神3-6-8
チケットの購入はこちらから。
当日現地に行けない人、リアルタイムで聴けない人でも、アーカイブ視聴可能なライブ配信チケットがあります。
イベントの詳細はこちらから。
また27日当日には、福岡の映画館KBCシネマ(〒810‐0071 福岡市中央区那の津1‐3‐21)にて、大川史織監督の『タリナイ』の1日限りの限定上映が行われます。
館内では、『マーシャル、父の戦場』も上映館特別価格で販売します。
この機会に、映画と本にも触れていただければ。
以下、キャシー・ジェトニル=キジナー(一谷智子訳)『開かれたかご』より詩の一節を引用します。
また、大川史織編『マーシャル、父の戦場』より、佐藤冨五郎さんの日記の絶筆部分、およびマーシャルで今でも歌われている日本語詞の歌も引用します。
読んで心に引っかかった人は、ぜひイベントを視聴してみてはどうでしょうか。
きっと忘れられない、印象深い話が聞けると思います。
*
伝えて
海面と陸地が同じ高さに見えるのはどんなふうかを
伝えて
わたしたちの恐怖を
伝えて
わたしたちは政治について
科学について知らない
でもすぐそばで何が起きているかは
知っているのだと
伝えて
神さまが守ってくれるのだと
信じる老いた漁師たちがいれば
そこまで信心深くなれない者もいるのだと
でも一番伝えてほしいのは
わたしたちはどこにも行きたくない
何があってもここから離れたくないのだということ
そしてこの島々を失えば
わたしたちはもう
わたしたちではなくなるのだということ
(「伝えて」より)
*
二十五日 全ク働ケズ苦シム
日記書ケナイ
之ガ遺書
昭和二十年四月
二十五日
最後カナ
(「佐藤冨五郎日記」絶筆)
*
コイシイワ アナタハ
イナイトワタシ サビシイワ
ハナレル トオイトコロ
ワタシノオモイ タタレテ
(マーシャル諸島でいまなお歌われている日本語詞の歌より)
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